CINEMAPARK

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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

宇宙誕生以前に存在した6つの特異点が、ビッグバンと共にまっさらな宇宙を駆け巡った。そのひとつひとつが「空間(スペース)」・「現実(リアリティ)」・「力(パワー)」・「魂(ソウル)」・「精神(マインド)」、そして「時間(タイム)」を司るエネルギーの結晶石である。それがインフィニティ・ストーン。6つのストーンを手に入れることができれば、全能の力を得られる。

 

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ラグナロクの発動によるアスガルド滅亡後、新天地を求めて地球に向かっていた宇宙船「ステイツマン」を何者かが襲撃した。それは宇宙で最も恐れられ、ニューヨーク決戦の黒幕でもあるタイタン人・サノスの軍艦「サンクチュアリII」だった。宇宙のバランスを保つためには、増えすぎた生命を半分にする必要があると信じるサノスは、インフィニティ・ストーンを集めるべく自ら行動を開始したのだ。この襲撃で、アスガルドの民たちの半分は虐殺された。サノスはソーを拷問し、彼らが持っているはずの物を要求した。兄の窮地を見かねたロキは、サノスが欲する「四次元キューブ」を見せる。サノスの隙を突いてハルクが攻撃を仕掛けるが、サノスは逆にハルクを打ちのめす。ハルクの敗北を受け、アスガルドの門番ヘイムダルは最期の力を振り絞り、アスガルドといくつもの世界を繋ぐ虹の橋・ビフレストの剣の力でハルクを地球へとワープさせた。サノスは腹心であるコーヴァス・グレイヴの槍を手に取り、ヘイムダルの行動を嘲笑いながら胸を貫き殺し、ついに四次元キューブを手にする。キューブの正体は、インフィニティ・ストーンのひとつスペース・ストーンであった。サノスは、すでにザンダー星を襲撃し入手していたパワー・ストーンも合わせ、左手のインフィニティ・ガントレットに2つのストーンを宿した。最期のあがきを見せたロキを殺し、サノスは無限の力で宇宙船「ステイツマン」を破壊すると、残るストーンを求めてどこかへ消えた。

地球・ニューヨーク。魔術師スティーブン・ストレンジ(ドクター・ストレンジ)とウォンの元に、ハルクことブルース・バナー博士が落ちてきた。サノスが地球にある2つのストーンを狙っていることを伝えられたストレンジは、かつてアベンジャーズのリーダーを務めていたトニー・スターク(アイアンマン)に接触し、ストーンの護衛を依頼する。だが、アベンジャーズの内乱から続く様々な苦難に直面していたトニーは、協力に消極的な態度を示す。そんな中、Qシップと呼ばれる宇宙船がニューヨーク上空に出現した。サノス配下のブラック・オーダーのエボニー・マウとカル・オブシディアンが、ストレンジの持つ「アガモットの目」に収められたタイム・ストーンを狙い襲来したのである。ヒーローたちとブラックオーダーとの戦闘に、超感覚スパイダー・センスによって危機を察知したピーター・パーカー(スパイダーマン)が加勢する。劣勢のマウはストーンごとストレンジを拉致すると退却し、トニーとピーターは宇宙船を追い、ウォンはサンクタムを守護に入り、バナー博士はかつての友への連絡を取る。

スコットランドエディンバラ。マインド・ストーンを額に宿す人工生命ヴィジョンと、その恋人ワンダ・マキシモフ(スカーレット・ウィッチ)をコーヴァス・グレイヴとプロキシマ・ミッドナイトが襲撃した。深刻なダメージを受け窮地に陥ったヴィジョンとそれを守るワンダを救ったのは、スティーブ・ロジャースキャプテン・アメリカ)とサム・ウィルソン(ファルコン)、ナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)だった。スティーブはブラックオーダーを撃退すると、ヴィジョンたちを連れトニーの親友のジェームズ・"ローディ"・ローズ(ウォーマシン)のいるアベンジャーズ本部へと赴く。ローディも既にバナー博士と接触しており、この事態を把握していた。サノスの手からストーンを守り、かつヴィジョンを犠牲にしないためには、マインド・ストーン破壊するのではなく額から摘出するべきだという結論に至ると、彼らは国連の手が届かない超文明国家・ワカンダへ向かうことを決める。

一方、宇宙。傷つきながらもサノスの襲撃から生き延び宇宙を漂っていたソーは、ピーター・クイル(スター・ロード)率いる銀河のはみ出し者集団ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーに救助されていた。蘇生したソーによって宇宙の危機が伝えられると、サノスに因縁のあるガモーラとドラックスにクイルとマンティスを加えた4名が、サノスが向かうであろうリアリティ・ストーンの所在地「ノーウェア」へと舵を取り、ロケットと意気投合したソーはグルートも加えて、ムジョルニアに代わる自身の新たな武器を求め、伝説の惑星ニダベリアへと向かうことに決定。こうしてガーディアンズは二手に分かれ、宇宙の危機に備えることになる。

ノーウェアに辿り着いたクイルたちは、ストーンの持ち主タニリーア・ティヴァン(コレクター)の屋敷へと足を踏み入れる。そこでは、サノスがティヴァンにリアリティ・ストーンを渡すよう迫っていた。ガモーラはすぐさまサノスを攻撃するが、すべては遅かった。サノスは既にリアリティ・ストーンを手にしており、その力で幻を見せていたのだ。サノスはガモーラを誘拐すると、ストーンの力でガーディアンズを翻弄し、軍艦「サンクチュアリII」へと帰還する。既に捕らえていたガモーラの義妹ネビュラを拷問し、サノスはガモーラがだけが知るソウル・ストーンの在り処を聞き出すことに成功すると、惑星ヴォーミアへ向かった。サノスを待ち受けていたのは、ワルキューレの戦いで四次元キューブに触れて宇宙の彼方へ飛ばされ、ストーンキーパーとなっていたヨハン・シュミット(レッドスカル)であった。犠牲を欲するソウル・ストーンには、愛するものを捧げる必要がある。サノスは苦渋の決断を迫られ、愛をもって育て上げたガモーラを谷底に突き落とし、ついにストーンを手中に収める。一方、ネビュラは上手く脱出に成功し、ガーディアンズにタイタンへと向かうよう指示を出した。

Qシップでは、ストレンジがエボニー・マウから拷問を受けていた。トニーとピーターはマウの隙をついて彼を宇宙空間へと放り出し、氷漬けとなって死亡し、ストレンジ救出に成功する。以後の方針について、6年前のニューヨーク決戦からサノスとの戦いに備えていたトニーは、行き先でサノスを待ち伏せし、奇襲を仕掛けることを提案する。ストレンジは、2人の命よりストーンを優先するという条件付きでこれに同意し、ついに船は目的地であるタイタンへと到着するものも着陸の衝撃でバラバラになった。タイタンで待ち受けていたのは、サノスではなくガーディアンズであった。戦闘の果てにお互いの敵が一致していることと、トニーたちがソーの言っていたアベンジャーズであることを知ると、彼らは団結し、打倒サノスの計画を練る。ストレンジはタイム・ストーンの力で時を超えて1400万605通りの未来を見て、自分たちがサノスに勝てた未来は、たった一つだけであることを語った。やがてタイタンにサノスが到着する。サノスはリアリティ・ストーンで在りし日のタイタンの幻を見せながら、かつて自身の故郷が置かれていた状況と、それを阻止できなかったがために、究極の方法で宇宙のバランスを取ることを決意したと語る。そしてストレンジの言葉を合図に、ついに戦いが始まる。それぞれがガントレットによるストーンの力の発動を食い止めながら戦う中、ネビュラが飛び入りで彼らに加勢し、ストレンジの魔術とマンティスの能力が、ついにサノスの動きを止めた。アイアンマンとスパイダーマンが必死にガントレットを奪おうとする中、アイアンマンの制止を振り切り、クイルはサノスに「ガモーラはどこだ」と問う。サノスは薄れゆく意識の中で、クイルに彼女の死を伝える。激昂したクイルの攻撃でサノスは意識を呼び戻し、圧倒的なパワーでヒーローたちを追い詰めていく。そして、サノスの渾身の一撃がアイアンマンを貫き、ついに絶体絶命のピンチに陥る。そんな時、ストレンジはストーンを渡す代わりにトニーの命を救うようサノスに交渉を持ち掛ける。結果、トニーは一命をとりとめるが、ストレンジが命よりも大切であると語っていたタイム・ストーンは、ついにサノスの手に渡ってしまう。サノスはクイルの猛攻をはね除け、最後のストーンを求めてタイタンを去った。

惑星ニダベリアへと辿り着いたソーたちを何者かが襲った。それは、ソーの古い友人であるドワーフのエイトリだった。エイトリは、サノスがドワーフたちにインフィニティ・ストーンの力を最大限に発揮させるガントレットの製作を自分たちに依頼したことを語る。そしてガントレットが完成すると、サノスはエイトリだけを残し、他のドワーフたちを虐殺したのだった。 ソーは悲嘆にくれるエイトリを励まし、自身の新たな武器を作る手助けを依頼する。死にゆく惑星ニダベリアの心臓とエイトリの技術、そしてグルートが自らの腕を柄として提供したことで、ムジョルニアと同じ能力に加え、虹の橋・ビフレストを呼び出す力をも得た、王の武器ストームブレイカーがここに完成した。

一方、地球・ワカンダ。国王ティ・チャラ(ブラックパンサー)とその妹シュリはヴィジョンを保護し、マインド・ストーンをヴィジョンから切り離した後で破壊する方法を実行に移す。そしてスティーブは、ワカンダからホワイトウルフの称号を与えられたかつての親友、バッキー・バーンズと再会する。しかし、そんな彼らの一時の休息と再会をよそに、事態は非常に素早く進行していた。ブラック・オーダーがマインド・ストーンを求めて、ワカンダへと襲来したのである。 ワカンダを守るエネルギー・バリアにアウトライダーズを突撃させ、無理やりこじ開けようとするプロキシマ。背後に回り込まれる前に、正面での決着を目指すスティーブたちは、バリアの一部を解除し、そこを重点的に叩くことを決める。ワカンダ防衛軍とアベンジャーズ対ブラック・オーダーの決戦がついに始まった。スティーブやバッキー、ティ・チャラが先攻し、白兵戦でアウトライダーズを相手取るも、圧倒的な物量と戦力差に追い込まれていく。戦場にビフレストの輝きが迸り、ストームブレイカーを携えたソーが、ロケット、グルートと共に舞い降りたのだ。 ソーたちの加勢によって、戦況は好転しつつあった。ハルク化が上手く行かないバナー博士は、ハルクバスター・マーク2を装備しカルをアーマーの腕を装着させて飛ばし、バリアの上で爆散させ、ワンダはナターシャとオコエの協力でプロキシマをブラック・オーダーのスラッシャーでバラバラにし、そして、スティーブの加勢を受けたヴィジョンが、コーヴァスの胸を彼の槍で貫いて倒した。

しかし、運命は無常にも訪れる。5つのインフィニティ・ストーンを手にしたサノスが、ワカンダに現れた。ヒーローたちが一斉に足止めに向かうが、次々と返り討ちに遭う。そんな時、ワンダはヴィジョンの最期の願いを聞き入れ、彼もろともマインド・ストーンを葬り去った。しかしサノスはヴィジョンとマインド・ストーンの時を巻き戻し、再生させる。蘇ったヴィジョンの頭部からマインド・ストーンを抉り出し、ガントレットへと埋め込むと、ついにサノスは6つ全てのインフィニティ・ストーンを手に入れた。ソーがサノスの胸に斧を突き立てるが、頭を狙わなかったことを嘲笑いながら、サノスは左手の指を鳴らした。

その瞬間、サノスの意識はオレンジ色の空間へと迷い混む。そこに立っていたのは、幼きガモーラの幻影だった。サノスはガモーラに「何を引き換えにしたの?」と問われ、「全てだ」と返した。

ソーが呆気にとられる中、目的を果たしたサノスはどこかへ去った。それから間もなく、バッキーがチリとなって消えた。ティ・チャラが、ワンダが、サムが、そしてグルートがロケットの目の前で消える。タイタンでは、マンティス、ドラックス、クイル、「他に道は無かった」というトニーへの謝罪の言葉と共にストレンジが、そしてピーターも、トニーに泣きながら助けを求め、消えた。タイタンの地で、生き残ったのはトニーとネビュラのみ。ワカンダでは、スティーブたちが機能停止になったヴィジョンと、消えてしまった仲間たちの跡を静かに見据える。ただ、それしかできなかった。

そして、どこかの惑星へとワープしたサノスは、使命を果たしたことに安堵の微笑みを浮かべながら、静かで長閑な景色を眺めていた。

ポスト・クレジット・シーン。ニューヨークでは、マリア・ヒルとニック・フューリーの目の前で街中の人々が次々と消えていく。程無くしてヒルも消え、緊急事態であることを悟ったフューリーはバックからポケベルを取り出して誰かに救援信号を送るが、フューリー自身もまた静かに消え去っていく。道端に残されたポケベルには、赤と青の星の紋章が表示され、物語の幕は閉じる。